春の開花ラッシュが一段落すると山菜の季節です。
我が家では第一段として、タラノメを食べました。
タラノキというトゲトゲの木の先に出ている若芽なので、タラノメ。
地元の人はタランボと呼びます。
普通は山の中へ入って採ってくるのでしょうが、じつは我が家の裏庭に自生しているんです。何本も。
最初はタラノキだっていうことを知らなくて、「切っても切っても出てくる厄介なトゲトゲ」だとしか思っていなかったのですが、ある時ご近所さんが「それ、タラノキですよ」って教えてくれて、見方が変わりました。「裏庭に勝手に食材が生えてくる!」。
普通はマナーとして採りすぎないことが推奨されていますが、自分の庭なので気兼ねなく採ることができます。
最初の年は「トゲトゲは邪魔だから、むしろ枯れてしまってもいいや」というぐらいの気持ちで採っていたのですが、夫婦2人が食べる量よりも増殖のスピードが上回っているようで、翌年もその翌年もニョキニョキと生えてきて、むしろ増えてきています。
味を占めてからは、全滅させようという気はなくなりましたが、特に気を付けなくても大丈夫のようです。
歩道に近過ぎるものなんかは危ないので、枯らしてしまうつもりで採るのですが、一向に減らず、時々根本から切っているくらいです。
というわけで、毎年楽しみにしているタラノメですが、今年は「今日は寒いなぁ」とか「雨が降っているなぁ」とか言っているうちに、手が届く高さのものはだいぶ葉っぱが開いてしまって、食べ頃を逃してしまったような気がします。
「仕方がない、高枝切りバサミで採ろうか。最近、違うトゲトゲの木も生えてきているから、間違えないようにしないと。」
と、採ってみたらなかなか上手く採れなくて、まともなのは2つだけになってしまいました。
でも、せっかくだから、天ぷらにして食べましょう。
夕食に・・・と思っていたのですが、誘惑に負けてパクッと食べてしまいました。
うーん、いい香り。やっぱり採れたての揚げたては美味しいです。
それにしても、あのタラノキよりも凶悪なトゲトゲ、何か利用価値がないものでしょうか・・・と調べてみたら、ハリギリという種類のようです。
若いうちはトゲトゲがありますが、大きく育つと鋭さを失って瘤になるようです。
じゃあ、無理に伐り倒さなくてもいいか。
でも、さらに調べてみると、なんとハリギリの芽も食べられるらしいじゃないですか!
タラノメと同じようにして食べられるようです。
初めて知りました。
地元の人からも食用になると聞いたことがありません。
皆さんタラノメだけでお腹いっぱいになっているからでしょうか。
ついでにタラノメについて書かれた別のページもヒットしたので読んでみると、タラノメは手でポキッと折ると上手く採れるようです。
高枝切りバサミは間違いだったということが分かりました。
また、少し開いたものでも食べられるようです。
後日、改めてタラノメとハリギリの芽の収穫に挑戦してみました。
近くに落ちていた枝を拾って、Y字の部分を引っかけてたぐり寄せ、芽をポキッと折ってみます。
すごく簡単です。
時々、先っちょのトゲが指に刺さってチクッとしますが、大したことにはならずに無事に収穫することができました。
収穫したタラノメ(の一部)です。
こちらはハリギリの芽(の一部)。
こんな感じで天ぷらにして食べて、
食べきれなかった分は冷凍にしました。
ところで、Wikipedia によるとハリギリという木は「肥えた土地に自生する」とあります。*1
やっぱり落ち葉を片付けないのがいいんじゃないかなぁ。
今日も窓から裏庭を見てみたら、食べ頃のハリギリが目に入ってきました。
でも、これ以上採っても食べきれないからなぁ。
誰かにあげようかなぁ・・・そうか、こういうことだったのか、ご近所の皆さんがせっせと山菜を採ってうちに持ってきてくれるのは。