今年、例年になく派手に咲いてくれたエゾノコリンゴが、雨に打たれて散ってしまいました。
地面に降り積もる花びらを見ると、季節の移ろいを感じます。
陽気の訪れとともに開花し、儚く散ってゆくところは、桜と似ているかもしれません。
一面真っ白に咲き誇っていたオオバナノエンレイソウも盛りを過ぎたようです。
比較的長く楽しめる花ですが、やはり永遠ではありません。
今年は閉塞感がある日々が続く中での楽しみの1つだったので、いつもより寂しく感じられます。
ところで、オオバナノエンレイソウは終わりかけに少し面白い現象が起きます。
花びらがピンクというか薄紫というか、真っ白じゃないのが現れるんです。
咲き始めから紫色のムラサキエンレイソウというのもあるそうですが、これはそうではなく、最初は真っ白に見えていました。
なので、こう見えてもオオバナノエンレイソウなんです。
さて、終わる花もあれば、咲く花もあります。
エゾカンゾウが咲いていました。
標準和名はゼンテイカだそうですが、地元の人はエゾカンゾウと呼びます。
エゾキスゲと似ていますが、花の色と咲いている時間で区別がつくとされています。
色で判断してエゾカンゾウとしたのですが、咲いている時間は微妙です。
手元の図鑑によると、エゾカンゾウは「朝開花して夕方閉じる一日花とされるが,しばしば2日間咲き続ける」、エゾキスゲは「夕方開花して翌日の昼過ぎ閉じる」とあります。*1
見つけたのが夕方の早い時間だったので、「閉じる前のエゾカンゾウ」なのか、「開花したばかりのエゾキスゲ」なのか、「2日間咲き続けているエゾカンゾウ」なのか、はっきりしません。
なので、もしかしたらエゾキスゲかも。