妻がいつもより少しだけ早起きをした朝、よく晴れています。
散歩のついでにフクジュソウを撮ろうと、カメラを持って出かけました。
春らしくなってきたとは言え、朝晩はまだ冷えます。
道産子の夫も、ほぼ冬に近い格好で外へ出ました。
気温は5℃前後といったところでしょうか。
さて、お目当てのフクジュソウがあるところへやって来たら・・・
まだ花が開いていません。
ちょっとたとえが悪いですけど、ビニールテープのような独特の光沢がありますね。
意外と綺麗だったので、何枚か撮ってみました。
開いたところは、またの機会ですね。
散歩を続けましょう。
散歩を終える頃、太陽が少し高くなりました。
夫は「暑くなった」と言って、上着の前をはだけています。
妻にとっては相変わらず寒いままで、気温の違いはよく分かりませんが、夫の体感では7〜8℃といったところのようです。
夫が「暑い」と言っているということは、フクジュソウが開花しているかもしれません。
では、もう1周、散歩へ・・・行くのは大変なので、諦めて街へ買い物に出かけました。
街のお店へ行くと、薄着の人が多く、真冬のような格好をして歩いているのは、東京生まれの妻くらいです。
買い物を終えて帰宅すると、偶然、お向かいの奥様が家から出て来るところでした。
恐らく北海道生まれと思われる彼女は、春物のシャツを着ていて、しかも上着を羽織っていません。
すぐに薄着になる夫のことをおかしいと思っていた妻ですが、どうやら、この地域では夫の方が普通で、おかしいのは妻の方のようです。
気が付けば、太陽はずいぶん高くなり、気温は10℃前後に上がっています。
夫が「福寿草を撮ってくる」と言い残し、上着を脱いで歩いて行きました。
夫が写真を撮ることだけを目的にして出かけるのは珍しいことですが、道産子にとってフクジュソウは春の到来を象徴しているようで、夫もその開花を心待ちにしていました。
東京の人にとっての梅の開花に近いかもしれませんね。
ところで、フクジュソウはどんな条件で花を開いたり閉じたりしているのでしょう。
Wikipedia で調べてみました。
花は花弁を使って日光を花の中心に集め、その熱で虫を誘引している。そのため、太陽光に応じて開閉する(日光が当たると開き、日が陰ると閉じる)
なるほど、あの独特な光沢は光を反射させるためのものなのかもしれません。
そして、パラボラみたいな形に花が開くのは、光を集めるためなのでしょう。
夫の服装とフクジュソウの開花に相関関係がある理由も分かりました。
夫とフクジュソウの共通点は、日差しに反応しているということだったのです。
さてさて、せっかくなので、夫が撮ってきたフクジュソウの写真も載せておきましょう。
中心の熱に誘われたのでしょうか、虫が寄って来ています。
虫をおびき寄せるものって、蜜だけじゃないんですね。
勉強になりました。