道東は再び寒くなりました。
東京生まれの妻は、マフラーを巻いて出かけたいくらいなのですが、周囲にはそんな人はいないので、我慢しなければなりません。
靴もそろそろ替えなければならないでしょう。
夫はとっくに短靴に替えてしまっていますが、短靴にすると足首のあたりがスースーするので、替えるには勇気が要るんですよ。
・・・と書いてみましたが、「短靴」っていう言葉、皆さん知ってました?*1
短靴(たんぐつ)・・・すなわち「丈の短い靴」のことですが、妻がこの言葉を初めて聞いたのは、北海道に来てからです。
ご近所さんと外でお喋りしているときにこの言葉が出て来て、その時は「たんぐつ?」と意味が分からなかったのですが、「短い靴のことだよ、長靴に対するものと考えるといいよ」と夫から教えられたのでした。
若い人はあまり使わなくなっているようですが、北海道の人はよく使う言葉のようです。
ちなみにイントネーションは「たんぐつ」という感じです。
辞書的には文字通り「短い靴」という意味なのでしょうが、冬の間は長靴を履くことが多いので、北国の人が使う「短靴」は「雪が融けて、暖かくなったら履く靴」という特別なニュアンスを含んでいるように思います。
さて、妻は意を決して、マフラーを手に取りたい気持ちをぐっと抑え、さらに、短靴に履き替えて・・・でも、ダウンのコートはまだ脱げませんでした。
だって寒いんですもん。
街へ出ると、すれ違う人はみんな春物を着ています。
ダウンを着ている人なんて、他にはいないか・・・あっ、1人いました。
なんか仲間を見つけたみたいで嬉しくなります。
「そうですよねぇ、まだまだ寒いですよねぇ」と話しかけたくなる気持ちを抑えて、黙って見送りました。
北海道での生活が長い妻ですが、寒さにだけはいまだに慣れません。
あの人も道外出身なのかな。