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しろのブログ

落語、北海道、野鳥など。

棒鱈 の検索結果:

柳家さん喬が演じる『棒鱈』に登場する「侍」の人物像を推定してみる

…例えば柳家さん喬の『棒鱈 *1 』は、何も知らずに聴いても楽しめるぐらい上手いのだけど、時代設定ぐらいは考えてみた方が、より楽しめるのではないだろうか。 この噺の設定年代は、恐らく幕末から明治初期にかけてではないかと思われる。 登場する「侍」の言葉や唄から、薩摩出身であることが窺え、薩摩出身の「侍」が江戸で幅を利かせているとしたら、恐らくその頃であろうと推定できるからだ。 現代の感覚でこの噺を捉えてしまうと、「東京の人間が田舎者を馬鹿にしている」ことになってしまい、面白みが欠…

柳家さん喬の『棒鱈』の面白さを探る

『棒鱈』の筋はとても単純だ。100字程度に要約すると こんな感じ だが、要するに「酔っぱらった町人が侍に絡む」というだけの話だ。 こんな噺がなぜ面白いのだろう。 柳家さん喬の口演に基づいて、考えてみたい。*1 【この記事の目次】 『棒鱈』の面白さを探る 多視点を楽しむ さん喬の上手さ さん喬の『棒鱈』 映像化するとしたら・・・ パラレルを楽しむ 何度も聴きたい『棒鱈』 『棒鱈』の面白さを探る 『棒鱈』は、男二人が座敷で酒を飲んでいる場面から始まる。 一方は酒癖が悪く、もう一方…

忙しい現代人のための落語ひと言まとめ

…世】 【初天神】 【棒鱈】 ま行 【妾馬】 【元犬】 【百川】 や行 【夢の酒】 リンク 内部リンク 外部リンク あ行 【明烏】 花魁は遊び人より初心な若旦那が気に入ったらしい。 【井戸の茶碗】 高潔な二人の意地の張り合い。 【お見立て】 いくらお金を積まれても、あの人の相手だけは嫌なのよ。 か行 【掛取万歳(掛け取り)】 芸は身を助ける。 【子別れ(子は鎹)】 子は鎹。 さ行 【三枚起請】 三人の男に夫婦約束をしていたことをなじられた遊女が居直りやがった。 【千両みかん】 …

落語のあらすじを100字で要約してみる

…世】 【初天神】 【棒鱈】 ま行 【妾馬】 【元犬】 【百川】 や行 【夢の酒】 リンク 内部リンク 外部リンク あ行 【明烏】 [あけがらす] 商いには遊びを知ることも必要だと考える旦那が、堅物の若旦那を遊郭へ連れ出すよう、遊び人に依頼する。遊郭での一夜が明け、思いを遂げられなかった遊び人が、若旦那を起こして帰ろうとすると、若旦那は花魁に気に入られていた。 ブログ内検索:明烏 の検索結果 - tadashiro’s blog 【井戸の茶碗】 [いどのちゃわん] 若侍が屑屋か…

『なぜ柳家さん喬は柳家喬太郎の師匠なのか?』を読んで

…きます。 例えば、「棒鱈」は聖域だからかけられないと。さん喬師の「棒鱈」は素晴らしい。弟子であれば、やらなくてはならない演目なのに、こわくて手がつけられない。大切にしまっておきたいという気持ち、なんとなくわかります。でも、喬太郎師には「棒鱈」をかけてほしいなぁ。さん喬師の芸を継いでほしいなぁ。 また、飲み会などでのお二人の会話からも喬太郎師がさん喬師のことを好きなことがわかります。 さん喬師、喬太郎師、霞の新治師、入船亭扇遊師の4人で飲んだときに、喬太郎師匠が「師匠、あのとき…

好きな「初天神」

2月になり、夫の棒鱈風「いちがちぃ〜」 *1 がようやく下火になったので、正月を振り返ってみようと思う。 正月なんて言うと、いささか季節外れな感もあるけど、正月は本来は1年の最初の月のことですから、1月31日までは正真正銘のお正月でして・・・って枕で話して1月末まで「初天神」をやる落語家もいるので、構いませんよね、小三治さん。 さて、1月はやっぱり「初天神」を聴く機会が多かったので、初天神について考えてみた。聴いているうちに、なぜか好きになれない「初天神」があることに気付いて…

落語のシャドーイング

…りの科白だけなら真打ちレベルかっていうくらい。上手いから妻を困らせる。 夫が特に好んで聞いているのは柳家さん喬の「棒鱈」で、酒が一滴も呑めないくせに、ふとしたきっかけで、唐突に酔っぱらいのようになってしまうことがある。 テレビ番組を見ていて「つまらねぇこと言いやがって」なんて言うくらいならいいのだけど、スーパーでどの刺身を買うか真剣に悩んでいるときに酔っぱらいが憑依して「あかべろべろの醤油漬け」とか言ってみたり「どっちがうめぇと思う」とか聞いてきたりすると、正直、腰が砕ける。

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