落語は寄席で聴くのが一番だと思っているのだけど、北海道の田舎から寄席に行くのは本当に大変。費用も時間もかかってしまう。
せめて近くで落語会でもやってくれれば有り難いのだけど、その機会さえも乏しい。生で落語を聴こうと思ったら、大抵泊まりがけになってしまう。
特に問題なのは、費用よりも時間。飼い犬のことを考えると、そうそう家を空けられない。以前、試しにペットホテルに預けてみたら、不安でお腹を壊してしまった。本当に「お試し」でわずか数時間だったのに。
そこで、泊まりの旅行の際は、近くの町に住んでいる夫の両親に世話を依頼することにしているのだけど、実はそれが結構なストレスになる。
気が引けるっていうのももちろんなんだけど、家に泊まってもらうための準備が大変。身内とは言え、ある程度片付けてから迎える必要があるし、帰宅すると思わぬ所に勝手に何かをやらかしてくれてたりする。ってことを、妻よりも夫の方が気にしている。
「電池を替えておいてやったぞ」なんて得意気に言って、エネループを捨ててしまっていた！なんていうくらいなら可愛いもので、つうこんのいちげきクラスの大ダメージをくらった経験は一度や二度ではない。
例えば、うちは常時換気が必要な家なんだけど、いつの間にかスイッチが切られていて、しかも、滅多にいじらない所なのでチェックすることもなく、その後数日間換気されていなかった！とヒヤッとしたことがあった。冬場だったので、結露が起きていないか本当に心配だったよ。
それ以来、シールに「切らない」とか「洗剤の投入はここに」とか注意事項を書いてあちこちにペタペタ貼っているが、毎回、新しい何かをやらかしてくれるので、シールが増えていく一方だ。ある意味、創造的。
で、我が家のそんな悩みを解決してくれたのが「羽田空港落語会」。なんと日帰りで落語を聴きに行ける！しかも柳家さん喬！費用はかかるけど、貴重な機会だ。この際、やむを得ない。思い切って夫婦で行ってみた。*1
結果、大正解。やっぱり生はいいし、その感想戦でしばらく愉しめる。かかった費用を愉しんだ時間で割ったら、そんなにコストパフォーマンスは悪くないんじゃないか？今後も思い出す度に時間当たりの費用は下がっていくし、妻は久々のウインドウショッピングも楽しんだし。
帰宅したら、近所への買い物とさほど変わらない様子で、犬が迎えてくれた。本音を言えば、大歓迎して欲しいという気持ちも少しはあったのだけど、まさかそんなに遠くに行ったなんて思わないもんね。
また、行きたいな。マイル貯めよう。*2
