「日本の話芸」で立川志らくの『八五郎出世』を観て、久々に春風亭小柳枝 *1 のをまた観たくなった。
で、探してみたんだけど、録画しておいたはずなのに、どうしても見付からない。削除してしまったらしい。
あれは、思わず涙がこぼれてしまったほどの名演だったのに、消してしまったなんて本当に悲しい。
たまに「日本の話芸・選」とかいって、知名度があるだけの大して上手くないやつのを再放送することがあるんだけど、それだったら、小柳枝を再放送して欲しい。
とか、完全に八つ当たり。
少し落ち着いてから、当時の思考回路をよくよく思い返してみた。多分こんな風に考えていたと思う。
- 落語は寄席で観るのが一番。
- しかし、うちにとってはそれは非常に困難なので、「日本の話芸」で代替する。
- 「日本の話芸」をリアルタイムで観るのは難しいので録画はするが、視聴するときは寄席と同じつもりで観なければならない。
- 寄席の落語が一期一会であるように、「日本の話芸」も一期一会の精神で観なければならない。
- だから、観終わったら、即、削除しなければならない。
いま思えば、5番が余計だった。なんだ、その謎のこだわりは。
でも、一度しか観ていないはずのものを、鮮明に覚えているってことは、このやり方もあながち間違いとは言えないだろう。
最近は色んな落語家のものを比較することが楽しくなっているので、ストックが増えてきているけど、後で何度でも観られると思うと、細部の記憶が曖昧だったりする。
「弓を射るときは二本目の矢があるなんて思ってはいけない」っていう吉田さんの言葉 *2 は落語を観るときにも当てはまるかも。
*1:春風亭小柳枝公式ホームページ(外部リンク)