テレ東の「フルーツ宅配便」第4話を観ていたら「お見立て」を思い出した。おかしくもあり、哀しくもあり・・・。年老いた元警察官が田舎大尽に重なって見えて・・・。
それで、何が言いたいのかっていうと、古典落語のパクリだ!とか叫びたいのではなく、時代が変わっても人間の本質はそうは変わらないんじゃないか?っていうこと。それが良く描けているから、古典落語を思い出しながら現代のドラマを楽しんで観ることができたんじゃないだろうか。
逆に、このドラマを楽しんで観ている人なら、古典落語の廓噺も楽しめるんじゃないかなぁ。
そんなあなたにお薦めしたい廓噺として、とりあえず、柳家さん喬の「三枚起請」を挙げておこう。
起請文をもらった男達の愚かさが滑稽であり、哀れでもあり・・・。男を手玉に取る花魁に(ひどい女だなぁ)なんて思いながらも、終盤に放たれる「身請けしろー!」っていう叫びは本当に哀しくて・・・。
小三治がどこかで「落語って哀しいんですよ」って言っていたんだけど *1 、悲劇か喜劇かは視点の違いに過ぎないのかもしれない。
*1:「落語って面白くて楽しいんだけどね、哀しいんですよ、どっか。」なぜ「小三治」の落語は面白いのか? (講談社+α文庫) [ 広瀬 和生 ]」(楽天)