百川 の検索結果:
『百川』という噺でずっと気になっていたことがありました。 百兵衛が着ている羽織がどのような役割を果たしたのかということです。 ※ 『百川』のあらすじを確認したい方は ここをクリック してください。 【この記事の目次】 『百川』の羽織について 羽織とは 羽織を着たままの百兵衛 勘違いの要因 どちらも正しいとすると 仮説 『百川』の羽織について 今頃『百川』なんて、時季はずれ感は否めませんが、今年の三社祭は10月になったようですし、細かいことはまあいいでしょう。 さて、『百川』の…
『百川』で以前から気になっていたことがあります。 百兵衛さんが鴨池先生から用意するようにと言付かる「焼酎を一升、白布を五、六反、鶏卵を二十ばかり」というもの。*1 焼酎と白布の使い途は分かるのですが、卵ってどう使うのかな? というわけで、ちょっと調べてみました。 【この記事の目次】 『百川』の焼酎と卵は何のため? 焼酎の使い途 当たり前の酒じゃ効かねぇ 江戸時代の酒 消毒薬として 粕取り焼酎 焼酎ではなく消毒薬を 鶏卵、これは卵だそうでごぜぇやす 古くは戦国時代から 卵殻膜 …
…野矩随」「三年目」「百川」「掛取万歳」 アーティスト:柳家 さん喬 出版社/メーカー: ソニー・ミュージックダイレクト 発売日: 2017/05/31 メディア: CD *3:ちなみにこっちのCDは『掛取萬歳』の表記で、上のバージョンとは掛け取りの順序が少し違っていたりする。 *4:文楽 - Wikipedia ・ 義太夫節 - Wikipedia *5:面白くてよくわかる 新版 江戸の暮らし 江戸の町と庶民・武士の生活事情 (学校で教えない教科書) [ 山本 博文 ]ジャン…
『百川』についていくつか記事を書いているうちに、その登場人物である百兵衛を中心に据えて書きたくなった。 百兵衛は、河岸の若い衆が言うように抜けているのだろうか。抜けているとしたら、どれくらい抜けているのだろうか。 ※『百川』のあらすじを確認したい方は ここをクリック してください。 ※ 細かい部分については、柳家さん喬の口演に準拠しています。*1 【この記事の目次】 『百川』で「抜け作」だと罵られた百兵衛を弁護してみる 四神剣の掛け合い人 方言が問題ではない 初五郎の後ろめた…
…では、柳家さん喬の『百川』*1 の人気が非常に高く、常にヘビーローテーション状態にあるため、普通なら気にならないような些細なことまで気になってしまうのかも知れない。 今回は、1年ほど前に柳家さん喬が「日本の話芸」で演じた『百川』*2 で気になった箇所について、当研究会で議論してきたことを発表しようと思う。 ※この記事には、いわゆる「ネタバレ」が含まれており、初めて聴くときの面白さを損なう可能性があります。『百川』を聴いたことがない方は、一度聴いてから読むことをお勧めします。 …
…、季節外れを承知で『百川』の記事を書いたのだが、*1 そのせいで書きたい気持ちを抑えきれなくなってしまったので、再び『百川』について書いてしまおう。 ※『百川』のあらすじは ここをクリック(ネタバレ注意)してください。 『百川』における柳家さん喬の「ひゃくべっちゃす」問題 当研究会では、「ある落語家が好きかどうか」、あるいは、「ある噺が全体として好きかどうか」といったことについては、大抵は全会一致で結論が出るのだが(っていうか、2人だけだし)、細部については意見が割れることも…
…。 ということで、『百川』について以前から気になっていることを書こうと思う。 以前、「超入門!落語 THE MOVIE」について触れたときに、既に少しだけ書いたことなのだが *1 、「へーい」という台詞がずっと気になっていたので、ここで一度きちんと考えて、1つの記事にしてみることにした。 ※『百川』のあらすじは ここをクリック(ネタバレ注意)してください。 【この記事の目次】 『百川』の「へーい」は誰の声なのか 丁稚は「へーい」と返事をする この傍証の問題点 黒船を饗するほど…
…補足すると、例えば「百川」において、二階で手が鳴ったときに百川の主人が大きな声を出して直接応えていたのだけど、これにはかなり違和感がある。(我々の思い込みかもしれないが)下働きの誰かが応えるのが自然ではないだろうか。 落語家の起用について 落語家の選定は、知名度よりも上手さを優先して欲しい。 できれば、往年の名人の音源を映像化することに挑戦して欲しい。 柳家さん喬は「学校寄席」について、「初めて落語に触れる子どもが多く、それ故にきちんとしたものを見せる必要がある」という主旨の…
…妾馬】 【元犬】 【百川】 や行 【夢の酒】 リンク 内部リンク 外部リンク あ行 【明烏】 花魁は遊び人より初心な若旦那が気に入ったらしい。 【井戸の茶碗】 高潔な二人の意地の張り合い。 【お見立て】 いくらお金を積まれても、あの人の相手だけは嫌なのよ。 か行 【掛取万歳(掛け取り)】 芸は身を助ける。 【子別れ(子は鎹)】 子は鎹。 さ行 【三枚起請】 三人の男に夫婦約束をしていたことをなじられた遊女が居直りやがった。 【千両みかん】 希少性に価値が付くのは、それでも欲し…
…妾馬】 【元犬】 【百川】 や行 【夢の酒】 リンク 内部リンク 外部リンク あ行 【明烏】 [あけがらす] 商いには遊びを知ることも必要だと考える旦那が、堅物の若旦那を遊郭へ連れ出すよう、遊び人に依頼する。遊郭での一夜が明け、思いを遂げられなかった遊び人が、若旦那を起こして帰ろうとすると、若旦那は花魁に気に入られていた。 ブログ内検索:明烏 の検索結果 - tadashiro’s blog 【井戸の茶碗】 [いどのちゃわん] 若侍が屑屋から買った仏像の中から小判が現れた。元…
…CD「名演集8」の「百川」についての解説で、瀧口雅仁が「酒を飲んでいる前でキントンを食べているような仲間はドジな奴であり」と書いている。つまり、甘味がそぐわない(と江戸っ子が考える)場面で甘いものを食べているという描写は、「ドジ」を表現しているということであろう。 今でこそ、男性がスイーツ好きをカミングアウトしやすくなっているけど、甘いものが好きなんて、昔の男性は気軽に言えなかったんじゃないだろうか。現代の感覚で考えると何とも思わないことでも、噺が創られた当時のことを考えれば…
… そんなこんなで、我々が一番好きなのは、やっぱり小三治の「初天神」。妻が落語ファンになるきっかけとなった噺だしね。小三治の「初天神」のキーワードをひとつ挙げるとすれば「無邪気」だと思う。子どもだけでなく父親も無邪気。そこが面白い。 「初天神を小三治師匠に教えたのは私です」「みんなして向こうのが上手いと思いやがって(笑)」と、さん喬師匠が話していたそうだけど、ごめんなさい。本当にごめんなさい。でも「百川」はさん喬さんの方が好きです。許してください。 *1:過去記事(内部リンク)